2008年01月14日

消えた惨劇の跡

忘れられない。

…忘れられるわけない。
あんなに、鮮やかな紅を。

わたしにできる事なんて限られてる。
今更―――何もできないのかもしれない。

……でも。できる事が、あるなら。

そう思って、あの薔薇の園があった場所に行ってみたら。

―――彼女が。

魅せられる、いのち。
暗い、闇の底で一番鮮やかに見えるもの。

何が罪なのか。
どこからが、罪なのか。

それを、わたしが図る事は出来ないけれど。

飲み込まれたくない。
その、想いだけは…手放さずにいたいの。


......ソフィエルトさま

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2008年01月11日

真紅の園

見つけたのは季節はずれの薔薇。
花の迷路、って。珍しいなと思って。
月明かりが照らしているそこに、入ったのはいいけど。

―――広がっていたのは、鮮血の世界。

むせ返る匂いと、
鮮やか過ぎる紅と、
…出逢った、女の人。

どうして。

どうして、こんなことが起こるの。

―――どうして、人のいのちを奪おうとするの。

彼女には、聞けなかった。
わたしは、そこまで踏み込んでいいわけじゃない。

それに。

…言ったもん。
わたしは、貴女を怖がらないって。

助けようとしてくれた。
心配してくれた。

暖かい手が、嬉しかった。
……だから。いいの。


......ソフィエルトさま

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2008年01月09日

時計台

夕闇、朝靄。
ふたつの色が混じる空。

届きそうで。
届かない。
…ちゃんと、知っているけど。

冬の空気が嬉しくて。
―――もっと、空に近付きたくて。
登った、時計台の上。

その上で、待っていた出逢いは。

変わってるのは、わたしだけじゃない。
そう、思わせてくれる男の人。

ふたりで、移り変わる空の色を眺めてた。
ほんの、少しの時間だったけど。

それでも、あの空の色を。…わたしは、忘れない。


......レイクさま

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2008年01月08日

森の奥深く

最初は、いつもどおりだと思った。
いつもどおり、詩の練習をしながらのお散歩。

静かな、森。
きれいな、森。

心地良いから、よく来ている場所だったんだけど。
まさか、逢えるだなんて思ってなかった。

最初に思ったのは、びっくりした、って事。
だって、いつもとは全然違ったから。

でも。

…知らない名前。
わたしじゃない誰かに向けられた謝罪。

どうして、そんな人を責めることができるの?

繰り返される、謝る言葉が痛くて。悲しくて。

手を伸ばしたのは、間違いだったのかな。
…わたしは、貴方が謝った人じゃないから。

―――でも、お願い。…もう泣かないで。


......唯遙さま

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2007年12月23日

郊外の丘

冷たい空気。冬の風。
詩の練習がてらのお散歩は澄んだ空気が気持ちよくて。

その、途中。
逢ったのは、再会したのは懐かしい人。

きれいな銀髪と、着物。
その人を彩る雪は今日はなかったけど。
でも、やっぱりその人はあの時と同じ笑顔を浮べてた。

寂しいのは、皆一緒。
忘れられないのも、皆一緒。

時間が解決してくれる、なんて。
解決できないことも確かにあるのに。
忘れられないなんて、当たり前なのに。

だから。

温もりを、分け合えたらいいって、そう思った。
わがままだけど、うなずいてくれたその人に。
わたしは、ちょっとでも優しさと暖かさを上げられるのかな。


......ソフィエルト様

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